ネットショップは個人事業主でも簡単に始められるようになりました。
しかし、準備しておくべきこと、最低限押さえておきたいこと、は意外とあります。
ネットショップを開業したのは良いけれど「そんなこと知らなかった」「事前に調べておけばよかった…」など、開業後に後悔することがないように、今回は初心者の方向けに「ネットショップを開業する前に準備しておきたい内容」をピックアップしています。
※閲覧いただくタイミング等によっては、情報が異なる場合がございます。ご了承ください。
個人事業主でも簡単にネットショップが開店できる時代
ネットショップ(オンラインショップ)は、インターネット上にお店を構えること。
初めての方からすると「なんだか難しそう…」と敷居が高いと思いがちですが、決してそんなことはありません。
現在は、個人の方でもコストを抑えてネットショップが開業・運営できるサービスが増えてきています。
(開業サービスについては、後半でご紹介しています)
個人でネットショップ開業・初心者を迷わせる7つの疑問をわかりやすく説明
準備しておきたいこと
ここでは最低限準備しておきたいことを、いくつか挙げています。
届出
ネットショップを作る前に、開業の手続きを済ませておくと何かとスムーズです。
主な届け出は以下の通りです。
- 個人事業の開業・廃業等届出書
- 青色申告承認申請書
個人事業の開業・廃業等届出書
個人が事業をおこなう際、「個人事業の開業・廃業等届出書」を事業開始から一ヶ月以内に税務署に提出する必要があります。
ちなみに開業届を提出しなかった場合でも、罰則などは無いようですが、税金の申告・またはネットショップ開業サービスによっては開業届の写しが必要なケースもあるため、怠らないように心がけましょう。
青色申告承認申請書
青色申告をする場合は、青色申告承認申請書を提出する必要があります。
青色申告には、以下のようなメリットがあるため、おすすめです。
- 65万円の特別控除
- 家族に給与を支払う場合、経費可(※)
- 赤字を3年繰り越せる
など
※青色事業専従者給与に関する届出書の提出が必要です。
機材やソフトなどの準備
ネットショップを始める場合、主にオンライン上の作業になるため、ネット環境はもちろんのこと、パソコンやプリンタ、セキュリティソフトなどの関連機材も必要になってきます。
また、ネットショップで結果を出すには、写真のクオリティも大切です。
こだわりたい人はカメラなども事前にリサーチしておくと良いでしょう。
機材やソフトについて、より詳しく知りたい方は以下のページをご参照ください。
ネットショップ開業・運営に最低限必要な準備しておくべき機材とは?
押さえておきたいこと
ここからはネットショップを始めるにあたり押さえておきたいお話です。
販売商品によっては、それぞれ手続き等をしなくてはいけないものもありますので、チェックしてみてください。
「売るものがまだ決まっていない」という方は、「ネットショップ・仕入れ無在庫(在庫なし)で始める方法と注意すべき点」をご参考にしてみてください。
法規制に関すること
ネットショップで物を売る時に気をつけたいのが、法規制に関わる部分です。
「この商材は普通に販売して良いのか?」「何か手続きが必要なのだろうか?」
なんて疑問や不安も出てくると思います。
ここではそんな法規制に関わる内容の一部をご紹介していきたいと思います。
不要品・中古品などを販売する場合
中古品(古いもの)を販売する際には注意が必要です。
フリーマーケットなどで仕入れて販売するケースも含まれます。
古物商許可証
中古品を販売する場合、「古物商許可証」が必要となります。
取得するには、身分証明書や登記されていないことの証明書、ホームページURLなどさまざまな情報が必要な場合があります。
古物商許可証の取得期間
最寄りの警察署で取得できるのでまずは相談してみましょう。
また、届け出を出してから約1ヶ月くらいかかります。
申請する人が個人か法人かによっても手続などが違ってくるので、取得期間と合わせ警察署に予め確認しておくと良いと思います。
古物商許可証の注意点
名前の通り許可証になるので、更新が必要となります。
更新しない場合は、3年以下の懲役、100万円以下の罰金があるので注意が必要です。
化粧品を販売する場合
手作りなどの化粧品を販売する場合は、化粧品製造業の許可が必要です。
個人では中々難しい販売方法なので、主にメーカーさんから仕入れての販売が多いと思いますが、どちらにせよ薬務課などに必ず相談するようにしましょう。
医療器具を販売する場合
コンタクトなどがあげられますが、こちらも化粧品同様、各都道府県の薬務課に相談しましょう。
食品を販売する場合
何かを自分で作った、もしくは加工したものを売る場合は「食品衛生法に基づく営業許可」が必要です。
また「食品衛生責任者」というものも必要となり、講習会などに出ることが求められます。
(最寄りの保健所に問い合わせをしてみましょう)
※メーカーで仕入れたものを売る場合は必要ありません。
酒類を販売する場合
アルコール度数1度以上のもの、もしくはみりんなどは税務署に届け出が必要です。
例えば、ワインなどを販売する場合は「通信販売酒類小売業免許」を取得する必要があります。
輸入品を販売する場合
厚生労働省での許認可が必要になります。
対象となる商品は主に以下のようなものです。
- 食品
- 動植物
- 食器
- ベビー用品など
※主に人の口に入るものが対象になるようです。
詳しくは、厚生労働省で食品衛生法に基づく輸入手続きについてなどの案内がされているので、厚生労働省のサイトで確認しておくと良いと思います。
開店前に押さえよう・ネットショップで取り扱う商品の販売許可証について
著作権について
インターネットの世界ですから著作権なども存在します。
例えば、音楽やプログラムなど、制作物が出来上がった時点で著作権が関わってきます。
また、画像やキャッチコピー、商品説明文なども著作権が発生しますので注意が必要です。
ただし、ネットショップのレイアウト(サイトの構成等)などは著作権保護の対象ではありませんので、参考にすることはできます。
セキュリティ面について
ネットショップ自体のセキュリティに関しては、基本的にサービスもとの対応になるため、自身ではどうすることはできません。
しかし、顧客の情報管理やメールのやり取りなどを、自身のパソコンでおこなうことはあります。
なんの対策もおこなっていないとセキュリティ面でリスクを負いかねませんので、必ずセキュリティソフトを入れるなど、しっかりと対策をおこなっておく必要があります。
ネットショップの作り方
ショップのコンセプトを決めておこう
ネットショップを作る前に、お店の名前やコンセプトを決めておくことで、方向性が定まり今後の開業も比較的スムーズにおこなうことができます。
ショップ名やコンセプトについては「ネットショップの名前どうしてる?決め方とコンセプトの考え方について」をご参考にしてください。
ネットショップ開業サービス
ネットショップの作り方には様々な種類が存在しますが、初心者の方におすすめしたいのは「ネットショップ開業サービス」を使用することです。
主に以下のような開業サービスがあります。
- 楽天ショップ
(集客力あり)
- カラーミーショップ
(個人に人気)
- メイクショップ
(機能性あり)
- イージーマイショップ
(オーダーメイド商品に強い)
- ベイス
(無料)
など
どれも個人法人問わず人気のサービスです。
まずは、サービスもとのページを確認し、自身の理想とするネットショップが開けるか検討しましょう。
まとめ
今回は、初心者の方向けに「ネットショップを開業する前に準備しておくべきこと・押さえておきたいこと」をメインにお話いたしました。
ネットショップ開業と考えると、すぐにお店を作ることに目が行きがちですが、事前の準備と正しいステップが必要です。
当サイトでは、ネットショップ開業~作成、運営と、初心者さん向けに情報を網羅していますので、ぜひそちらもご参考にしていただけたら幸いです。